初回面談で作り込んだシステム開発プレゼンをAI駆動で高速作成する方法

2024年12月19日現在のAIツールと私の力量での記事なので、1ヶ月後には全く別のやり方になってるかもですが、"全ての知の共有化により、個の価値を解き放つ"が今の経営ビジョンなので、私が出来るノウハウは即共有します。
私が出来るレベルのことなんてそもそも誰でも出来ますし隠すもんですらない。

という事で今回は題名のとおり、”初回面談で作り込んだシステム開発プレゼンをAI駆動で高速作成する方法”について具体的に解説していきます。"高速作成"と謳ってますが、いつもの記事通りかなり人力駆動はします。
AI全任せにして最後だけチェックすればいい。というレベルまで私がなっていないのが主な原因ですが。

ただ、システム開発プレゼンの職人の方々はここまでで読むのを止めてください。特に参考になる記事ではないです。めっちゃ浅い内容だと思いますので。
一方で、”システム開発のプレゼンとかあまりやってない”という人には、この記事を読めば現在出来ない人が出来るようになる第一歩を踏み出すことはできると思いますので、ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。

はじめに

まず初回面談で心を掴むためには、相手のニーズを的確に把握し、それに応じた提案を行うことが重要です。が、面談前に限られた情報のなかから相手の真のニーズなんて分かるかいな。
なので誰でもできる事からはじめてみます。つまり「まずはとにくかく調べてみる」です。

システム開発のプレゼンを高速で作成するには、事前に市場動向や企業のニーズをリサーチし、要件定義を明確にすることが求められます。そのためには、AIツールを活用して情報を収集し要約することで、効率的なプレゼン資料を作成することが可能になりますし、何もしないより確実にマシな提案になります。

プレゼン資料は、視覚的にわかりやすく、具体的なデータや事例を用いて説得力を持たせることが大切です。そのため最終的には、プレゼン内容を人力で調整し、相手にとって価値のある提案を行うことが成功の鍵となります。

今回の記事は下の図で言えば、発注者が左上のRFPも作成していないふわふわした状態なのに、勝手に一番右下の要件定義まで作って発注者側よりプロジェクト理解を深めてから、初回提案のプレゼン資料を作る方法になります。
なので、当てに行っても外れたり、そもそも発注者が予算確保してない状態だったりは当然しますのでそこは悪しからず。

プレゼンの目的と重要性

そもそも初回でプレゼンするのが有効なのか?という議論もあります。初回は関係構築に重点を置く。みたいなノウハウもあります。しかし大前提、相手の1時間を奪う事って当り前じゃないと思っています。大人の人間の1時間の価値って最低1万円です。かくいう私は、1時間1万の価値は無いですが2024年12月現在。伝えたいのは飲みに行って奢るわけでもないのに、何も準備してないWEB会議で、相手にお金も払わずに業務中の1時間を奪う行為は暴力に近いと個人的には思っているので、プレゼンじゃなくてもどんな面談でもできる限りの準備をすることは大切です。

さて、初回面談でのプレゼンの目的は、相手に自社の価値を理解してもらい、信頼を築くことです。普通この段階では、提案書ではなく、汎用性のある営業資料を使うのが一般的です。が、初回で汎用資料で話して2回目に繋がらない事の方が圧倒的に多いでしょう。営業の人なら分かるはず。毎回同じ資料で同じこと話すやつね。

プレゼンは、ビジネスの成功に直結する重要なコミュニケーション手段であり、相手の心を掴むための鍵となります。効果的なプレゼンは、単に情報を伝えるだけでなく、聴衆の感情に訴えかけることが求められます。特に初回の面談では、相手の興味を引き、関心を持たせることが重要です。これにより、相手が自社の提案に対して前向きな姿勢を持つようになります。 

プレゼンを通じて、相手との信頼関係を築くことができれば、今後のビジネス展開がスムーズになります。初回の面談では、商品やサービスの詳細を語る前に、まずは人間としての信頼を得ることが重要だと言われています。信頼が築かれることで、相手はよりオープンになり、提案を受け入れやすくなります。これにより、長期的なビジネス関係の構築が可能となります。 

ただこれをそのまま鵜呑みにしたらアウトです。WEB会議で良い人が人の良さだけ伝えても効果は薄い。なのでギャップを生みましょう。簡単に言うと提案パートはしっかりと、そして雑談でラフに人の良さを出す。これで人間としての信頼感も得やすくなると思います。

AIツールを活用したリサーチ術

以前の記事で複数のWEBサーチ系AIツールを同時並行で検索する術を記事にしましたが、文献とかレポートとか論文になるとそれぞれ適したAIツールが存在します。

Perplexity AIは、対話型AIとしてWeb上の情報を迅速に検索し、整理して提供するツールです。このツールは、ユーザーが明確で具体的な質問をすることで、より正確な情報を得ることができます。例えば、質問の背景や文脈を共有することで、AIはより関連性の高い回答を生成します。これにより、リサーチの効率が大幅に向上し、必要な情報を迅速に取得することが可能です。

Elicitは、文献検索に特化したAIツールであり、関連性の高い論文を効率的に見つけることができます。このツールは、特に医学分野においてその能力を発揮し、ユーザーが求める情報に対して迅速にアクセスできるよう設計されています。Elicitを使用することで、研究者は必要な文献を短時間で収集し、分析することが可能となり、研究の質を向上させることができます。 

Scispaceは、最新の研究動向を追跡するために非常に便利なAIツールです。このツールは、文献検索の精度が高く、研究者が必要とする情報を迅速に提供します。Scispaceを利用することで、研究者は新しい知見を得るための文献を効率的に探し出し、研究の進展を加速させることができます。特に、急速に変化する科学技術の分野において、その利便性は際立っています。 

AIを活用することで、リサーチの効率が大幅に向上し、短時間で精度の高い結果を得ることができます。従来の手動による情報収集に比べ、AIは膨大なデータを瞬時に処理し、必要な情報を抽出する能力を持っています。これにより、研究者やビジネスパーソンは、より迅速に意思決定を行うことができ、競争力を高めることが可能です。 

AIツールの選び方は、利用目的に応じて適切なものを選ぶことが重要です。ユーザーレビューや評価を参考にすることで、各ツールの特性や利点を理解し、自分のニーズに最も合ったツールを見つけることができます。特に、リサーチやデータ分析においては、ツールの選択が結果に大きな影響を与えるため、慎重に選定しましょう。

なお、以前の記事もぜひご参考ください。

Webサーチ系AIツールの徹底比較:Felo、Genspark、Perplexityの特徴と料金

Webサーチ系AIツールの徹底比較:Felo、Genspark、Perplexityの特徴と料金

初回面談でのシステム開発プレゼンの提案作成の具体的な手順

ここからはある意味シンプルです。以下手順でいくつかのAIツールを駆使して資料を作り込んでいきます。もっと良い方法はいくらでも世の中にあると思いますが、この手順は初心者でも頑張ればできる内容なので一度やってみてください。やってみたらびっくりするはずです。今までシステム関係の提案が”出来なかった”人間が、数時間後には”やれば出来る人”に生まれ変わります。

①企業や市場動向をWEBサーチ系AIツールを同時並行検索でリサーチ

まず、関連する企業や市場の動向を把握するために、WEBサーチ系AIツールを活用します。これにより、最新のトレンドや競合情報を収集し、プレゼンの基盤を築くことができます。特に、業界のニュースやレポートをチェックし、どのようなニーズが存在するかを理解することが重要です。
沸いた疑問点はどんどん追加で質問して情報をとにかく深堀りしてテキスト化してもらいましょう。まずは量で網羅。

②その内容をGPTにコピペしてラテラル思考で要約してもらう

収集した情報をGPTにコピペし、ラテラル思考を用いて要約してもらいます。このプロセスでは、情報の本質を捉え、プレゼンに必要なポイントを明確にすることができます。なお、ラテラル思考で要約してもらうと、元の情報以外の視点をGPTが出力してくれるので、新たな視点を得ることができます。まだ、まずは情報を広げましょう。

③システム開発の依頼内容をWEBサーチ系AIツールを同時並行検索で、開発の背景を深堀り

次に、システム開発の依頼内容に関連する情報を再度WEBサーチ系AIツールで検索し、開発の背景を深堀りします。これにより、クライアントのニーズや期待をより具体的に理解することができます。
ここも同様、沸いた疑問点はどんどん追加で質問して情報をとにかく深堀りしてテキスト化してもらいましょう。まずは量で網羅。

④その内容をGPTにコピペしてラテラル思考で要約してもらう

得られた情報を再度GPTにコピペし、ラテラル思考で要約してもらいます。この段階で、開発の背景や目的がぼんやり程度には掴めてきたはずです。

⑤②④の内容をもとにGPTで早速要件定義書を作成してもらう

GPTで要約した内容をコピペして、拾った情報すべて投げたうえでGPTに要件定義書を作成してもらいます。この文書は、システム開発の具体的な要件を明示するものであり、プロジェクトの成功に向けた重要なステップです。
ここで要件定義から不要な情報は一旦省かれるため、出力された要件定義書はギュっとした物足りない内容に見えるはず。でも一旦は”何が物足りないないか”がぼんやりでも掴めれば大丈夫です。この時点で案件の解像度はぐんと上がっているはずです。

⑥その要件定義書をGEARIndigoに入れて要件定とシステム設計を作って貰う

そして、作成した要件定義書をGEARIndigoに入力し、GEARIndigo版の要件定義に作り替えつつ、システム設計を生成してもらいます。このツールは、要件を基にした設計を自動化するため、効率的に進めることができます。
システム関連に疎い私はここが一番大変でした。出力された内容の意味が分からなくて(笑)。でもここを諦めずに出力された内容を一個一個確認してみてください。人間が読めるものは理解できるものです。少しづつは頭に入ってくるはずです。

⑦プロジェクト全体の理解と解像度を上げる

GEARIndigoから得た設計をじっくり確認し、プロジェクト全体の理解を深めます。この段階で、システムの全体像を把握し、必要な調整を行うことが重要です。GEARIndigoが作った要件定義やシステム設計で「あれ?なんか違う。」と思った方は、そこで適宜修正を加えつつ更に理解を深めていきます。

⑧解像度を上げた頭で、要件定義書を人力で手直し入れて理解を深める

全体の理解と解像度を上げた状態で、再度GEARIndigoの要件定義書と、一番最初のクライアントからの依頼内容を見合わせます。途中、GPTでラテラル思考をさせたデメリットでズレている点があったりするので、要件定義書に必要な修正を加えていきます。この時点で、最初は何もわからなかったものが、何が違うのかが分かるようになっているはず。このプロセスにより、より具体的で実行可能な要件を確立します。

⑨そしてその要件定義をもとにLovableでUIを作り更にイメージを具体化する

手直しした要件定義をもとに、次はLovableを使用してUIを設計します。これにより、システムのユーザーインターフェースを具体化し、視覚的なイメージを形成します。ここが一番楽しいです。
具体的には情報が網羅しつつ整理された要件定義を読ませて、「〇〇の部分のこのUIデモを日本語で作って」とお願いします。もし先方からの事前情報でUIラフ等があればそれを参考データとして読み込ませましょう。その内容をもとにUIを作成してくれます。
そしてUIデモができたら、デモを実際に動かす様子を画面録画で動画にしておきましょう。必要に応じてこのデモ動画をプレゼンに組み込みます。

⑩②④⑤の内容をもとにGPTでプレゼン内容を一旦ラテラル思考で作成する

つぎは、②④⑤すべてをもう一度GPTにぶち込んでプレゼンテーションの内容をラテラル思考で作成します。この段階で、プレゼンのストーリーやメッセージを明確にします。ラテラル思考により、度が過ぎた表現や突拍子もないアイデアが出力された場合は、GPTは悪くないので人力でまろやかに訂正してあげるか、自分で訂正してもらいましょう。

⑪その内容をirusiruに入れてプレゼン資料のたたきを作る

その修正した内容をirusiruに入力し、プレゼン資料の初稿を作成します。このツールを使うことで、効率的に資料を整えることができます。ここでのひと手間については以下の記事で簡単に触れています。irusiruもある程度の要領や慣れが必要ではあります。

AIツールを駆使したプレゼン資料作成ガイド

前回はWEBサーチ系AIツールの使い方について記事にしました。さて今回はそのリサーチ結果を使ったプレゼン資料の作成方法について記事にしたいと思います。プレゼン資料作…

⑫最後にパワポに落として全体を整える

そのままいirusiruでいいじゃん。と思う人も多いと思いますが私はオッサンなのでどうしても最後はパワポになります(笑)
最終的に、作成したプレゼン資料をPowerPointに落とし込み、全体を整えます。そしてLovableで作成したデモUIの画面を資料内で使いつつ、デモ動画も組み込みましょう。
これにより、視覚的に魅力的で効果的なプレゼンテーションが完成します。

まとめ

毎回、AI駆動とか言いながらかなり人力駆動で申し訳ないですが、この手法を使うことで、短時間で効果的なシステム開発のプレゼン提案を作成できます。
AIツールを活用しつつ、人間の洞察力も組み合わせることで、クライアントの心をつかむ提案資料を作り上げることができるでしょう。
一度お試しあれ。
今後もいろいろな方法を試していきますので、徐々にバージョンアップしてその内容を記事にしていきますね。

株式会社Flagline 池田